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みつはしみなこのインフォメーション


by minako-info

BORO

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BOROはかっこいい。語源はボロボロの“ボロ”‥

冬のきびしさとたたかってきた青森の人たちの工夫から生まれたBORO。

貧しくきびしい自然の暮らしの中で家族の衣食住を守るために女たちが続けてきた手仕事が、素晴らしい美しさを生む。贅を尽くしたわけじゃなく、生活に根ざした質素なものが美しさを生むなんて、素敵だ。

BOROは、いまや世界中のファッションやアートの世界で大注目を集めており、ちょうど浅草の美術館で展覧会をやっています。むちゃくちゃ観に行きたいです!

BOROの魅力に気づいて40年間にもわたり青森の農村を歩いて収集を続けてきた田中忠三郎さんという研究家の情熱と努力に頭が下がります。その数はなんと三千点。ただのボロだと捨てられていたら、現在のBOROはなかったと思う。

寒さのため綿花を栽培出来ない青森では、衣類は麻布を作っていました。麻を染め藍の濃淡を味わう藍染めも盛んでした。破れた着物や布団につぎはぎをするので、毎年つぎはぎが増えて、それが味になる。

食べることさえままならない暮らしから生まれたBOROを見ていると、手仕事の素晴らしさだけじゃなく、心のやさしさを感じる。

BOROのなかでも異彩を放つ布団のような敷物のような大きな布“ボドコ”は、お産でも使われた。その家で何世代にもわたり使われ、赤ちゃんが誕生するときの羊水が染み込んでいる。夏になると川で洗って使われ続けた命の布だそうだ。

“BORO”のことを考えていたら、冬になるとチクチク“こぎん”を刺していた津軽の母を思い出した。

寒さとたたかい生き抜いてきた青森の人たちを心から誇りに思う。
by minako-info | 2010-03-06 16:51 | from mina