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みつはしみなこのインフォメーション


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HAPPINESSとLOVEがつまった本

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30年以上も前に出た「スヌーピーのしあわせはあったかい子犬」と「スヌーピーの大好きって手をつないで歩くこと」の復刻版。主婦の友社刊。

こどもの頃、スヌーピーのアニメをテレビで放送していてユニークで大好きになった。

しばらくして父が東京に出張に行ったとき、本とぬいぐるみをお土産に買って来てくれた。
ぬいぐるみのスヌーピーはおしゃれで、野球のユニホームとグローブと木製バットや(ぬいぐるみに合わせたミニサイズ)水色と白のボーダー水着とデッキチェアーまであった。いちばんのお気に入りで大切にしていた。いまでも実家を探して見つけたいおもちゃNo.1。ねずみにかじられちゃってるかも…

ときどきスヌーピーの本をひっぱり出して読む。見なくてもカバンにしのばせて出かける。絵をパラパラ見ているだけで和む。
雑貨屋さんでデットストックのスヌーピーの可愛いシールを見つけると、ふつうの消しゴムに貼ってみたりする。

チャーリー・ブラウンは嫌われ者でひとりぼっち。赤毛の女の子に片思いばかりしている。ルーシーはいじわるで、ひとりぼっち。
シュレーダーはひとりぼっちが好きなオタクで、ベートーベンに恋してる。ライナスは理屈屋でひとりぼっちで、お気に入りの毛布を離さない。
スヌーピーは自分をヒーローと思いこんでいて、自分に惚れ惚れしている。

みんなしょっちゅうため息をついて人生にまつわるアレコレに悩む。仲間に相談すると、そんなくだらないことに悩んでいるのかと、それ以上の皮肉を言われてしまう。
その皮肉の言葉は悩んでる人を傷つけない。ユーモアがあるから言われたほうも、つい笑いたくなってしまう。だからなのか、みんな立ち直るのも早い(笑)

ストーリー展開のよさは、新聞に掲載されていた漫画だからコマ数の関係もあったのかもしれない。

みんな孤独を当たり前のこととして味わっている。めげずに片思いをする。いつだってたくましく生きている。ありふれた毎日の中にあるしあわせを大切にしている。

難しいことはひとつも書いていないのに、人生の味わいをさりげなく気づかせてくれる。

作者のチャールズ・M・シュルツさんは温かくて粋な人だと思う。いつかシュルツさんがずっと住んでいたアメリカの小さな街に行ってみたい。毎日通ったコーヒーショップでコーヒーとドーナツを食べてみたい。

復刻版の本は、どのページもいい。好きなことが一緒でうれしくなる。

“Happiness is sleeping in your own bed”

しあわせは自分のベッドで眠ること。

“Love is tickling”

大好きってくすぐっちゃうこと。

2冊の最後のページのことば。

“Happiness is one thing to one person and another thing to another person”

しあわせはそれぞれに好きなもの。

“Love is the whole world”

大好きって全世界。

訳は、詩人の谷川俊太郎さん。スヌーピーを訳し続けて40年だそう。素晴らしいなぁ。
大好きなアメリカの絵本作家M・B・ゴフスタインの本を訳しているのも谷川さん。短い言葉をあやつり、日本語の選びの的確さに脱帽する。(うさこちゃんシリーズの童話作家の石井桃子さんにも同じことを感じます)

こどもの頃から好きだったものに、結局は行き着くような気がする。最近いちばん持ち歩いている本です。
by minako-info | 2008-09-08 04:37 | from mina