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みつはしみなこのインフォメーション


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<   2006年 04月 ( 12 )   > この月の画像一覧

サーカスの象

こどもの頃。
弘前にサーカスがやって来た。
たしかボリジョイサーカスだったと思う。
クマがオートバイに乗ってぐるぐる走ったり
犬が立って歩いたりピエロのおどけたショーや
象が人が寝ころんでいるところをまたいで歩いたり
空中ブランコもあった。
出演者にパッとスポットライトが当たる。
ショーはおぼろげな記憶しかない。
その中で忘れられないことがある。
象に乗ったことだ。
サーカスの合間に象に乗れるアトラクションがあった。
テントの中で観た大きな象が公園の芝生にいる。
大きくてビビった。目が優し気ですごく可愛かった。
料金を払うとサーカスの人が人参をひと盛りくれた。
自分の前のこどもをみている。
小さい子はこわごわ人参をあげて泣きそうだ。
弟とわたしはわくわくしっぱなし。
自分の番がきて象の上に乗せてもらった。
固くてびっくりした。毛がたわしみたいだった。
象はすぐに大きな長い鼻を上に伸ばしてきた。
人参を1本あげると口にすっと持っていく。
次の瞬間鼻はわたしの目の前にある。
象の上から母さんを見るとだいぶ小さく感じた。
うれしくて母さんに何度も笑いかける。
あっという間に人参がなくなってしまった。
心の中でもっと象に乗っていたいと思った。
象の背中は温かくて親切な感じがした。
帰りの車の中、弟と象に乗ったことを興奮して話した。
夢を見ているような気持ちがした。
それ以来象が大好きになった。
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by minako-info | 2006-04-20 22:55 | from mina

塩むすびとわき水

小学1年生のある日の放課後。
集団登校が一緒の6年生のお姉さんが
いい場所に連れて行ってあげるから
塩むすびをひとつにぎってビニール袋に入れて
持っておいでと言われた。
家に戻ってあわててランドセルをおろし
手を洗って炊飯ジャーを開けた。
大人は仕事で家にいなかった。
母さんがいつも作ってくれるようにお茶碗にごはんをよそって
手に水をつけてお塩もつけてにぎろうとしたらものすごい熱い。
お茶碗とおわんをかさねてシェイクした。
だいたいのまるい形にして、最後は手でぎゅっぎゅっとにぎった。
庭にいたおじいちゃんおばあちゃんに何か言われないように
ビニール袋に入れた塩むすびをおなかにかくして
近くのお姉さん家に走っていった。
お姉さんはご両親を早くに亡くしていて
おばあちゃんと二人暮しをしていた。
お姉さんも塩むすびを準備していた。
「塩のおにぎり持ってきた?」
 と聞かれたのでおなかを見せた。
「じゃ、行こうか」
「うん」
 運動靴を履いて歩きはじめた。
ずんずん歩いて家がある集落を越えて山のほうへ歩いた。
ときどき畑仕事をしている人や畑に向かうトラックと会う。
塩むすびをおなかに入れて山の中にずっと入っていく。
「まだ遠い?」
 と聞いたら
「もうすこしだよ」
 と答えた。
山にあるちゃんとした道じゃなく
森の中というか木々の間をどんどん歩いた。
すこし傾斜の道を下りて行く。
木漏れ日が新緑の葉と葉の間からキラキラしていた。
「ここだよ」
 と止まった。
目をやると透明な水があふれるわき水があった。
近づくとその周りの地面もびちゃびちゃしていて
運動靴が濡れた。
お姉さんがしゃがみ込んで手で掬ってわき水を飲んだ。
「みなこも飲んでみて」
 と言われて真似してしゃがみ込んで手で掬って飲んだ。
「しゃっこくて(冷たくて)め〜な〜(おいいしいな)」
 と言った。
お姉さんはうれしそうな顔をして笑った。
「おにぎり食べるが」
「うん」
 と2人で塩むすびを食べた。
のどが乾くとわき水を飲んだ。
わき水にメダカよりももっともっとちいさい魚が泳いでいた。
ときどきバイクの音が遠くに聞こえる。
山の中にある田畑に向かう人のバイクの音。
通り過ぎるまでじっと黙っている。
ずんずん山の中を歩いて家まで戻った。
お姉さんに口止めされたわけでもないのに
今日の出来事を家族に言わなかった。
わき水の場所を内緒にしておきたかった。
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by minako-info | 2006-04-15 16:47 | from mina

温かい飲みもの

近所の本屋さんの料理本の棚を見ていたら
世界中の温かい飲みものの本が出ていた。
バターをいれたり、卵をいれたり
お酒をいれたりおいしそうだった。
世界中の寒い国にはこんなにおいしそうな
温かい飲みものがあるんだなぁ・・
かなり長いこと立ち読みをした。
冬は紅茶にラム酒を入れて甘くして飲んだ。
からだがぽかぽか温まる。
温かい飲みものに救われる。
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by minako-info | 2006-04-09 21:59 | from mina

エミリー

「エミリー」という絵本がある。
大好きな尊敬するアメリカの絵本作家
バーバラ・クーニーの挿し絵。
一生のほとんどを家の中で過ごし(今でいうひきこもり?)
家族や限られた友人としか会わず
部屋の中でひとり夢のような詩を作りつづけた
アメリカを代表する詩人エミリー・ディキンソンのお話し。
大好きな絵本のひとつです。
バーバラ・クーニーの絵は全部好きだけど
その中でもこの絵本のラストの絵がほんとうに好き。
エミリーの詩とクーニーの絵に無限大のよろこびを感じる。
最後のページのエミリーの詩。

天国をみつけられなければ—地上で—
天上でもみつけられないでしょう—
たとえどこにうつりすんでも
天使はいつもとなりに家をかりるのですから—
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by minako-info | 2006-04-09 00:48 | from mina

のら猫

もう5年ぐらいになるだろうか。
のら猫3匹が遊びに来てくれる。
まっ白の猫と、まっ黒の猫と
中間の白と黒が半分ずつの猫。
勝手に「シロ」「クロ」「ブチ」
と呼んでいる。
商店街をひとつ裏の道に入ると
のら猫が多い。通り道なのだろう。
最初は白い猫だけだったのに
いつのまのか3匹になった。
たぶんこの3匹は家族だと思う。
毛がそれぞれちがう色だけど目が似ている。
ときどき3匹でじゃれたりしている。
わたしの姿を見るとピュ〜〜と走ってくる。
なでまわすとすごくうれしそう。
おなかを見せてくれる。手をカプッと甘噛みする。
5年もすると猫も歳を取ってきて
のら猫なので毛もよれてきた。
なでながら「長生きするんだよ」とか
冬場だと「がんばって冬を乗り越えるんだよ」
とか声をかける。じっと聞いている。
最近3匹ともくしゃみと涙目がひどい。
玄関先でクシュンクシュンと連続で聞こえる。
ドアを開けると猫がいる。花粉症かもしれない。
きょうは風が強くてわたしも外出から戻るとクシャミが多い。
目もショボショボする。さくらは花吹雪だった。
のら猫はわたしが玄関先に腰かけていたり
窓から外をぼんやり眺めていると
側にやってきて一緒にじっとしている。
ときどきこちらの顔をうかがう。
気持ちいいのか寝てしまうこともある。
急に思いだしたようにフッとどこかにいなくなる。
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by minako-info | 2006-04-08 17:36 | from mina

京都、ちいさい旅

かれこれ7、8年前。
桜の季節に京都にひとり旅に出かけた。
かねてから訪れてみたかった知恩院にある
作家の武田百合子さんのお墓参りをした。
お寺に着くと石畳の大きさと門構えに圧倒された。
相当な数の石畳を一歩一歩昇っていると
何度も読んだ百合子さんの文章がつぎつぎと浮かび
ふつふつと嬉しさがこみあげてくる。
たったいま目に見えているものが
まるで百合子さんメガネをかけて見ている気分。
行き交うひとと会釈する。
ものすごい古そうなお墓が集まっているところを歩く。
お侍さんがあらわれそうな雰囲気。
苔でみどり色をした墓石の文字を読んで見ると
年號がまったくピンと来ない。
わたしひとりしかいない。どうやらここではなさそうだ。
お坊さまが落ち葉などを焚いている山のてっぺんの
奥のほうに樟の大木があった。
お坊さまに訪ねてみようとそこまで歩いて行った。
親切におしえてくれたお墓は、目の前にあった。
木の根元におむすびの形をした石。
ご主人の作家の武田泰淳さんの名前と
百合子さんの名前が並んで刻まれていた。
あめ玉の紙と落ち葉を拾い焚き火にくべた。
墓石に赤い椿の花がひとつ置いてあった。
手を合わせ、くさくさしたり落ち込んだとき
百合子さんの日記を読むとよっしゃという気が
沸いてきます。と勝手なお礼を申しあげて
ご冥福をお祈りした。
桜咲く京都の街を山のてっぺんから見渡した。
本で読んだ通り天上から下界を眺めているような
不思議な気持ちがする。
ふと、お墓に目をやるとまつげが抜けたぐらいの
ちいさなクローバーが姿を出していた。
春をもらった気がした。
円山公園でおうどんを食べ街に出た。
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by minako-info | 2006-04-06 19:52 | from mina

いも豆料理

ふと気づくといも豆料理を作っている。
ほくほくしたものが好き。
かぼちゃもさつまいもも好き。
この季節のはおいしい気がする。
きのうポテトサラダを食べた。
いもを茹でて熱いうちにお酢を入れると
マヨネーズがちょっとでじゅうぶん。
朝に3種類のゆでた豆でバタースープを作って食べた。
たまねぎをみじん切りしてバターで炒めて
オレガノも入れたらおいしかった。
きのう八百屋さんでさつまいもが立派だったので買ってきた。
レモンとお砂糖とちょっぴりのみりんでことこと煮た。
あつあつのところを日本茶のお茶うけにした。
ひんやり冷えるともっとおいしい。
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by minako-info | 2006-04-06 18:50 | from mina

イラストレート

イラストレートは
上から光を当てるって意味だそう。
こどものころから家族にミナと呼ばれてる。
ミナは私自身って意味なんだとか。
北欧の国だったかギリシャ語だったか忘れてしまった。
とても気にいったので手帳に書き留めておきました。
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by minako-info | 2006-04-06 18:04 | from mina

たまごがゆ

駅から初めて住んだアパートまでの道の途中に
畳2畳ほどの広さでこじんまりと親子で営んでいるたまご屋があった。
箱売りをするお店だったのだが、1個からも買えた。
たまごの種類は2種類。15円の白いたまごと25円の赤いたまご。
小ぶりで殻が丈夫で、色つやが良い。
箱を見ると岩手産と青森産だった。
相手はたまごなのに親しみを感じた。

昔、あこがれている人と青山のレストランで
お昼ごはんを一緒に食べた。
おいしそうな料理の中にオムレツも出てきた。
その方がこう言った。
「あなたはオムレツの黄色がよく似合うね」
 愉快そうな顔をしていた。
意味は深読みせず最高の誉め言葉と感じた。

ある日、風邪をこじらせて寝込んでいたわたしに
当時一緒に暮らしていた姉が仕事の帰りに
たまご屋から赤いたまごを買ってきてくれた。
ひとつひとつ新聞紙で作った袋に入れてくれる。
かゆ鍋でたまごがゆを作ってくれた。
おしょう油をたらした薄味のたまごがゆは
こどもの頃母や祖父が病気のときに作ってくれた
なつかしくてやさしい味がした。
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by minako-info | 2006-04-05 11:09 | from mina

縁側ラジオ

夏の暑い日の午後。
ラジオをつけて日の当たる縁側でよく冷えた飲みものを
飲みながらお気にいりの本を開く。
木綿のサマードレスを着てパンツ丸見えでごろんとする。
固い板の間が気持ちいい。
網戸の向うから日陰の苔が蒸したような匂い。
風が吹くと花や緑の匂い。
くまん蜂、鳥の鳴き声。
自然に流れる音楽やディスクジョッキーの話し声。
長い長い冬が終わって、濃い緑の森と明るく照りつける太陽と
広くて青々とした空。
一瞬のような夏を真っ黒に日焼けしてかけ巡る。
そんな日々の中、ふっと力が抜けたような気分の日があって
そんなときに姉のお古のラジカセでラジオを聞いた。
庭いっぱい夏の匂いをさせて、お日さまが線になって縁側を照らす。
カルピスを濃いめに入れる。
氷が溶けてコップの底の水滴がにじみ円を描く。
好きな本を読むでもなく眺めて薄ぼんやりとした気分。
でも確かな幸福感を感じていた。
そんな時間にラジオが流れていた。
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by minako-info | 2006-04-03 16:07 | from mina