2016年 12月 20日
写真展「ファーストアルバム」・2
余談ながら。
写真家の川島小鳥さんに小鳥さんと名づけた師匠である方のモデルを若い頃に何度かしたことがある。あれは同潤会アパートの特集をした「東京人」って雑誌の撮影のとききだった。代官山の同潤会アパートの屋上で静かに撮影をしていたら住人のおばあちゃんがやって来て、古い建物だから少しの足音もひびくのよと優しく叱られたこと、その後に取り壊されてしまった歴史のある建物に流れるゆっくりした時間の記憶が、ふと甦った。小津安二郎監督の映画みたいな写真で好きだった。
見ているうちに、若い頃の思い出も甦ってくる。写真家の荒木さんと東京の街を一緒に散歩しながら、何でもない道で寝ころんでと言われてワンピース姿でためらいもなくゴロンとする。こちらは自分の姿は見えないし、レンズを見つめる視線も写真を見るまでわからない。いつも写真を見てハッとした。わたしよりわたしがいる感じがした。そして、旅したことのないさまざまな国の人に写真を見てもらっているのだと思うといつも不思議な気持ちがした。
小鳥さんの写真の女の子たちの表情を見ていたら、こんな可愛い顔してカメラを見つめたら恋人は嫉妬しちゃうなぁ..なんて思いました。
by minako-info
| 2016-12-20 12:53
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